突然の大雨で道路が冠水し、アンダーパスに水が流れ込む――。
そんなとき、「自分は大丈夫」と思っていても、状況は一気に変わります!
アンダーパスは周囲より低い場所にあるため、短時間の大雨でも水が集まりやすく、道路の冠水状況が外から分かりにくいことがあります。
私の住んでいる地域は田舎なので、アンダーパスは少ないですが、道路が冠水すると田んぼに落ちている車はよく見かけます。
国土交通省も、水深や道路の端が分からないアンダーパスなどには進入しないよう注意喚起しています。
それでも万が一、車が水没して車内から出られなくなった場合に備えておきたいのが、
「緊急脱出用ハンマー」です。
なぜ水没した車から脱出できなくなるの?
「車が水没したら、ドアを開ければいいのでは?」
そう考える人も多いかもしれません。
しかし、水が車内に入り始めると、車外との水圧差によってドアが開けにくくなることがあります。
また、浸水によって電装系が正常に作動しなくなると、パワーウインドウは使えなくなります。
つまり、
ドアが開かない → 窓も開かない
という状況になる可能性があります。
このような「最後の脱出口」を確保するために役立つのが緊急脱出用ハンマーです。
緊急脱出用ハンマーは何に使う?
緊急脱出用ハンマーは、事故や水没などで車内に閉じ込められたとき、車の側面や後面のガラスを破砕して脱出するための道具です。
多くの製品は、「ガラスを割るハンマー」と「シートベルトカッター」が一体になっています。
シートベルトカッターが付いていると、事故などでシートベルトがロックして外せなくなった場合でも、カッターで切断して脱出することができます。
国土交通省も、シートベルトカッターが付いているタイプを推奨しています。
水没したらどうする?基本的な脱出手順
万が一、車が水没してしまった場合は、慌てずにできるだけ早く脱出することが重要です。
国土交通省が示している基本的な手順は次のとおりです。
① 水位が低いうちにドアを開ける
まだドアが開く状態なら、できるだけ早く車外へ脱出します。
② ドアが開かなければ窓を開ける
パワーウインドウが作動するなら、窓から脱出します。
③ 窓も開かなければ脱出用ハンマーを使う
ドアも窓も開かない場合は、緊急脱出用ハンマーで脱出可能なガラスを破砕します。
④ それでも脱出できない場合
ガラスが破砕できない場合には、車内外の水位差が小さくなることでドアが開けやすくなる可能性があります。
ただし、これは最後の手段です。
水没してから考えるのではなく、早い段階で脱出することが最も重要です。
緊急脱出用ハンマーの選び方
緊急脱出用ハンマーなら、どれでもいいというわけではありません。
購入するときは、次のポイントを確認しましょう。
1.自動車用として設計された製品を選ぶ
普通のハンマーではなく、自動車の緊急脱出専用として設計された製品を選びましょう。
国土交通省も、十分な破砕性能が確認された製品や、JISマーク・GSマークを取得した製品、純正品などを推奨しています。
2.シートベルトカッター付きがおすすめ
水没事故では、シートベルトを外せなくなるケースも想定されます。
そのため、
「ガラス破砕」+「シートベルトカッター」
の2つの機能を備えたタイプがおすすめです。
3.手の届く場所に置く
ここは非常に重要です。
「ハンマーを買ったから安心」ではありません。
トランクや荷物の奥など、緊急時に手が届かない場所に置いてしまうと意味がありません。
国土交通省も、運転者が確実に手の届く場所に備えるよう案内しています。
私は、運転席からも手がとどくように、グローブボックス内の運転席側に常に入れてあります。
4.自分の車のガラスの種類を確認する
ここは必ず事前に確認しておきたいポイントです。
一般的な緊急脱出用ハンマーは、すべてのガラスを割れるわけではありません。
特に、フロントガラスなどの「合わせガラス」は、通常の脱出用ハンマーでは破砕できません。
また、車種によっては側面やリアガラスにも合わせガラスが採用されている場合があります。
そのため、自分の車のどのガラスを破砕できるのか、あらかじめ確認しておくことが大切です。
5.誰が使うのか?、どこに設置するのか?
緊急脱出ハンマーを使うのは主に「運転手」だと思いますが、力の弱い年配の方や女性という場合もあります。
また、怪我や病気で力が入りにくいという人もいるでしょう。
大きい車であれば、後部座席にも設置しておかないと、子供が脱出できないかもしれません。
サイズ感や重量、保管場所なども考えて選んでください。
おすすめの緊急脱出ハンマー
ほとんどの車載用の緊急脱出ハンマーは、「ガラス破砕用ハンマー」と「シートベルトカッター」が一体になったタイプになっています。
水没して「窓が開かない」という場合だけでなく、交通事故などで「シートベルトが外れない」という場合にも対応できます。
どのような状況で車内に閉じ込められたかによって、必要な機能が変わってきます。
緊急脱出用ハンマー 62375
取っ手が長く扱いやすい緊急脱出ハンマーです。
カクセー 緊急脱出用ハンマー DashII(ダッシュツー)
コンパクトで保管場所に困らない緊急脱出用ハンマーです。
ブレイクハンマー オレンジ 636
ホルダーが付いているので、車内に固定して設置できます。
メルテック レスキューハンマー FT-16
重量があり、大きな窓も割りやすいタイプです。
TOKAIZ 緊急脱出ハンマー THG-CH01
ポンチタイプのハンマーで、力が弱い女性・子供・年配の方でも安心して使用できます。
「そんな事故、自分には起きない」と思っていませんか?
水没事故の怖いところは、事故が起きてから準備することができない点です。
普段は何の問題もなく走っている道路でも、大雨によって状況が一変することがあります。
特にアンダーパスなど、周囲より低くなっている場所では注意が必要です。
国土交通省も、冠水していて水深や道路の端が分からない場所には進入しないよう呼びかけています。
一番大切なのは、
「危険を感じたら進入しない・引き返す」
ことです。
そして万が一に備えて、
「車から脱出するための道具を用意しておく」
ことも重要な安全対策になります。
まとめ|緊急脱出用ハンマーは車に1本備えておきたい
アンダーパスの冠水や突然の大雨は、いつ起こるか分かりません。
緊急脱出用ハンマーは、普段はほとんど使うことがない道具です。
しかし、もし車内に閉じ込められるような事態が起きたときには、命を守るための重要な脱出手段になる可能性があります。
購入するなら、
- 自動車用の緊急脱出専用品
- ガラス破砕性能を確認
- シートベルトカッター付き
- 手の届く場所に固定できる
- 自分の車の破砕可能なガラスを確認
- 使用方法を事前に確認
このあたりをチェックしましょう。
「使うことがないかもしれないから買わない」のではなく、「使う必要がないことを願いながら備えておく」。
それが緊急脱出用ハンマーの役割です。
大雨や台風のシーズンを迎える前に、一度あなたの車の防災用品を見直してみてはいかがでしょうか。






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